"Bananas and crying boys" by Shuby

シュビー作「バナナと泣いている男の子たち」

シュビィのストリートアートは二〇〇六年に始まりました。シンガー兼ダンサーのジョセフィン・ベイカー、イラストレーターのマーティン・シャープ、映画監督バスビー・バークリーの作品『レディ・イン・ザ・トゥッティ・フルッティ・ハット』からインスピレーションを受けています。三者に共通するモチーフはバナナです。シュビィは、自身のコラージュポスターをニューヨーク、ロンドン、パリ、シドニーといった大都市から、ベルギーの廃墟の街ドエルやベルリンのトイフェルスベルクのスパイステーションまで、世界各地に貼り付けてきました。バナナとウサギのモチーフは、いたずらっぽくも無邪気なサインとして瞬時に認識され、独特のユーモアを備えています。

シュビィはロンドンの象徴的なソーホー地区で初の本格的なソロ展示を行いました。近年この地区は激しいジェントリフィケーションの過程を経ています。彼女はこの地域のレトロで過激な映画、セックス産業、ストリップショーとのつながりからインスピレーションを得て、キャンバスのシルクスクリーンプリントや照明作品を制作。ボーラーハット、ウサギ、バナナといった彼女独自の茶目っ気あるモチーフで映画ポスターや広告を再解釈しました。これらの作品の一部は、ソーホーのプライベートメンバー制バーや会場の常設コレクションにも収蔵されています。